（スタッフ）

製作＝大映（東京撮影所）

制作＝永田雅一

企画＝藤井浩明

原作＝源氏鶏太

撮影＝高橋通夫

色彩技術＝渡辺静郎

音楽＝小杉太一郎

美術＝柴田篤二

録音＝須田武雄

照明＝久保田行一

編集＝中静達治

（コメント）

○増村監督の第二作。ラジオ・ドラマがもとだということだが、白坂脚本によって、若者たちの会話が生きているのだろう。ちょっと、思い出せないのだが、なるほど、こんな気の利いたことをいうのか、みたいな箇所いくつかあった。まあ、原作にもあるかもしれないし、はっきりはわからない。
○２作目とあって、カラーになっている。この映画は、テレビのモノクロで見ている。女学生の制服を着て出てくる若尾文子には、びっくりだし、きれいなカラーで保存されているのもびっくり。若尾の魅力が十分楽しめる。ここから、増村映画の主役として活躍するのだが、やはりこの新鮮さは、圧倒的である。映画の内容を超えてというか、すべてが、若尾の魅力を引き立てるために、できている。「人間は、みんな心のなかに青空を持っている」「きみの青空はもういらない、ぼくがきみの青空だ」と結婚する川崎がいうのも、外国映画を意識した台詞？　若尾の女学生姿、少年をねじ伏せてしまう格闘、卓球のシーンなど、なかなか、かんたんには見られないよな。小津映画の若尾文子をちょっと思い出していた。（「浮草」59）つまり、川口、野添は大スターにはなれなかったが、比して、若尾は紛れもないスターだという印象を強く持った。
○ミヤコ蝶々と南都雄二が女中と魚屋という役どころで、いい味を出していた。（2001.3.3）

（キャスト）

若尾文子　
菅原謙二　
川崎敬三　
品川隆二

公開年月日：1957.10.8

映画館：横浜シネマ・ジャック「日本映画大全集Part3」「若尾文子と増村保造」