（スタッフ）

製作＝イギリス・ドイツ合作

プロデューサー＝ヴオルフ・Ｃ・ハルト・ヴィッヒ

原作＝ヴィリ・ハインリッヒ

撮影＝ジョン・ユキロン

音楽＝アーネスト・ゴールド

美術＝テッド・ハワース/ブライアン・アクランド・スノー

編集＝トニー・ローソン/マイク・エリス

（コメント）

○当時何故か見逃していた映画だ。こんなふうに見ることができたことを感謝したい。ペキンパーをいきなりテレビなど見たのでは、申し訳ないという思いも強くある。こういう映画を映画館で見られることが貴重になってきた。

○見る体調は、イマイチだったが、ペキンパーとの再会を堪能した。この映画がドイツ軍の一小隊のロシア戦線を扱った映画だということを見て初めて知る。

○ペキンパー映画の特徴は、スローモーションを多用したダイナミックなアクションシーンだ。血が噴き出し、凄惨を極める。どの戦闘シーンも具体的でかつスピーディだ。この速さは、並の速さではなく、一秒、二秒のカットが散りばめられているという印象だ。

だから、うまく、ついていけないところもある。ここらは、状況が鮮明でかつ具体的であろうとしているだけに、やや苛立つ（ここは、体調も影響する）。

○始めから「わらべ歌」が流れ、ハンス少年の寓話の語られ、ラストもジェームス・コバーンの「高笑い」にかぶせて、「わらべ歌」が流れる。そしてアルベルト・ブレヒトの皮肉っぽい言葉が引用される。

ドイツ軍をアメリカ人が演じ英語を話す違和感があるが、印象に残ったのは、ジェームス・コバーンの病院で現実と交差して見える幻想シーンと将校が病院を見舞って、傷病兵に握手を求めると右手がない、ここは笑顔で左手を求めるとこちらもない。包帯でぐるぐる巻きの右足を突き出すというシーンだ。（2000.8.18）

（キャスト）

ジェームス・コバーン

製作年：1977

映画館：横浜シネマ・ジャック

＊あの男の敗北を喜ぶな
社会が立ち直り
平和になっても
彼を悩ませたメス犬が
また、発情しているぞ
（ベルトルト・ブレヒト）