映画タイトル:アメリカン・ビューティ 監督:サム・メンデス 脚本:アラン・ボール PAGE 164

(スタッフ)

製作=ブルース・コーエン、ダン・ジンクス

撮影=コンラッド・L・ホール 

音楽=トーマス・ニューマン

衣装デザイン=ジュリー・ウェイス 

プロダクション・デザイナー:ナオミ・ショーハン

(コメント)

○うまく印象がまとまらないので、少し放置しておいたのだが、しかし確かに見終わってから次第に利いてきた。なんだかふざけた映画だと言うのが最初の印象だが、いまでは大変真面目な映画だとも思えてきたから不思議だ。


○映像としては、ビデオ画面を撮り入れ、見る見られる関係をナイーブに少年と少女の自意識をうまく写し出していたことは評価できるが、夢の幻想の赤い花ビラのCGを駆使した映像には感心できなかった。ここらがうそっぽい。

妻と夫、妻と浮気相手の男女関係もコメディ風であり、全編コメディであるといえる。

妻にも娘にも疎まれたてしまったこの主人公が殺されなければならい理由はなにもないのに、妻や娘、隣のご主人からも「殺したい」「殺してやる」「殺すしかない」などと思われてほんとうに殺されてしまったなんていう悲劇や血が赤々とたっぷり流され、あきらめきった顔?で目をぱっちりあけて死んでいる主人公に、死ぬ瞬間に見たものを映像化して語らせるなんて映画は、どう評価していいか迷う。

しかも、登場人物は、「不動産王」以外は、誰もが傷をもち「癒されたい」と望む真っ当な人間たちである。


○音楽は、主人公の青春時代か今ではノスタルジックなポップスが流れ、主人公はあわせて歌ったりもする。これは、アメリカ人に身じかな共感を与えたことは想像がつく。

だが、なぜこの映画がアカデミー賞最優秀作品賞なのかわからない(作品、監督、主演男優、脚本、撮影賞の5部門を独占)。上っ面の「アメリカ」の美しさと、アメリカンファミリーの現実を描いて共感をえたのだろうか。どうもわからない。主人公の見た風に吹かれて飛ぶ物体が美しい映像だというのもわからなかった。(2000.6.4)

 

(キャスト)

ケビン・スペーシー
アネット・ベニング
ピーター・ギャラガー

公開年月日:1999

映画館:どうもどこで見たのか思い出せない。

                         

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