（スタッフ）

製作＝「梟の城」製作委員会

製作統括＝羽佐間重彰

企画＝松前洋一

プロデューサー＝角谷優　鯉渕優

撮影＝鈴木達夫

音楽＝湯浅譲二

美術＝西岡善信

美術アドバイザー＝浅葉克巳

編集＝吉田博

照明＝海野義雄

ＳＦＸスーパーバイザー＝川添和人

アクションアドバイザー＝毛利元貞

（コメント）

○期待して見にいったが、どうも裏切られることになってしまったことは大変残念である。前回の作品は評価したが、今回はひどいものだと言わざるをえない。

まるで嘘っぽいのだ。役者も話も舞台もすべてが嘘っぽいのだ。伊賀者を信長が皆殺しにし、村そのものを焼き払うシーンの冒頭から首が飛んでストップさせた才気を見せられ、これは乗り切れるかと大いに期待させたが、ＣＧがうまく使えているかという興味もをあわせて空回りした映画になった。

鈴木達夫のキャメラはいつでもうそっぽいのだと思い出してみても、映画はシナリオがあり、役者が演じるのだから、キャメラマンのせいするわけにはいかない。

○ＮＨＫの大河ドラマより悪いと言ったら言い過ぎか。しかし、どうしていま忠臣蔵であり、秀吉暗殺の忍者ものかということが全くわからない。役者が生きないのだ。自分がこの場所に立いる根拠が希薄であり、嘘が嘘しかならない。

司馬さんの原作を読んでからとも思うがひどすぎないか。中井が秀吉の寝所まで忍び込み殺さずに一発殴ったところでの二人の会話にすべて言いたいことがあるのだろうが、そのたにこれだけの映画がつくられたのではなさけないのだということが監督にはわかっていない。

映画は多くの善意の人の力を結集して作られるだけに無惨なのだ。商品としてもいかがなものか。

○湯浅の音楽は、曲としの評価は別にして、ぼんやりした映画のテーマにはもったいない気がした。これも空回りか。去年の大河ドラマも同じ。（1999.12.5）

（キャスト）

中井貴一
鶴田真由
葉月里緒奈
上川隆也
永澤俊矢
根津甚八
中村敦夫
岩下志麻

公開年月日：1999.10.30

映画館＝横浜東宝会館