（スタッフ）

製作＝ローレンス・ベンダー

撮影＝ダリウス・ウォルスキー

音楽＝アラン・シルベストリ

プロダクション・デザイナー＝セシリア・モンティエル

編集＝セシリア・モンティエル

（コメント）

○ドリーム・ワークス・ピクチャー作品、「パルフ・フィクション」のローレンス・ベンダー製作、二人の人気スターの競演とあって、手抜きや失敗は許されないよなという期待感を持って見に出掛けた。

○まず、映画のアイデアというか、シナリオのアイデアか、その映画構成がさすがに一流だなと思わせるのに十分な出来になっている。ブラビもジュリアも思う存分役を楽しんでいる。「エリン・ブロコビッチ」でも驚いたが、ジュリアの演技や表情が、なかなか繊細であり、気持ちが伝わってくる。ブラピも役どころを自分のものにし無理のない展開で楽しんで見ていられる。

○現代において、拳銃を撃ち合うなどというアクション映画をどう成立させるかというアイデアは、「パルフ・フィクション」でも大いに驚かされたが、まあ、どうしても、暴力団など反社会的組織を絡めるしかないのだが、そこにどう普通の人間が関わるのかという話しを工夫する。舞台をメキシコ、ロサンゼルス、ラスベガスと繋ぎ、伝説の拳銃「メキシカン」めぐって、ふたりの愛を再確認するというラブストーリーになっている。

○拳銃「メキシカン」について、三通りに語らせる。これは、再現シーンとして見せるのだが語る人によって、拳銃「メキシカン」の誕生の意味が違っている。黒澤の「羅生門」を想起させるところだ。

○「お互いに深く愛し合っていた二人が別れることになるのは、どういときか」という質問に「別れるときはない」と答えるのが正解だという話を拉致されたホモで殺し屋の憎めない男に教わったジュリアがブラピに言う。ブラピが「別れない」と即答し、ハッピーエンド。（2001.8.3）

（キャスト）

ブラッド・ビット
ジュリア・ロバーツ

製作年：2001

映画館：横浜日劇*

*京浜急行黄金町駅徒歩5分
シネマ・ジャック＆ベティ前