（スタッフ）

製作国＝西ドイツ・フランス

製作＝バルベ・シュローデル

原作＝ハインリッヒ・フォン・クライスト

撮影＝ネストール・アルメンドロス

音楽＝ロジェ・デルモット

（コメント）

　ビデオで見る。ロメール映画でなければ、見ようとは思わないだろう。見れば、紛れもないロメール映画であった。撮影は、「愛の昼下がり」同様に、ネストール・アルメンドロスがあたっている。まず、ロメールとアルメンドロスが絵画から巧みに引用して、作り上げている画を堪能すべきだろう。これは、是非映画館で見なくてはいけない。ただ、このフェイド・アウト・インには気をつけて。

　また、原作はわからないが、これほどの理詰めの台詞と構成はロメールならでは仕事だろう。しかし、なぜ、「Ｏ侯爵夫人」（クライスト1777年生まれ）なのか。

　ロメール「１９６８年頃から、芸術でもモードでも新しいアイデアがわかず過去に向かい、レトロの流行をもたらしました。私自身も他の人のように現代が嫌気がさして過去に向かったのです」。つづく映画が「聖杯伝説」(1977）。ちなみにトリフォーは、同じ１９７５年に「アデルの恋の物語」をアルメンドロスと撮っている。（1999.3.19）

（キャスト）

エディット・クレバー
ブルーノ・ガンツ

公開年月日：1996.1
制作年＝1975

映画館＝自宅の「ビデオ」で見る