（スタッフ） 製作国＝日本／フランス合作 製作＝掘越謙蔵 ヘヌガメ・パナヒ 日本語台詞＝坂元裕二 撮影＝ジャン＝マルク・ファーブル 音楽＝グサヴィエ・ジャモー 音楽監修＝エリック・ミション 美術＝矢野貴章 録音＝菊池信之 編集＝ダニエル・アヌダン |
（コメント） ビートたけしがやくざの役で出ていて、この映画のテーマにとって、重要な役割を担っていることから、北野武監督「この男凶暴につき」を想起させる。 武田がしなやかでいい。もう少し悪であったならとないものねだりをいいだすと、この 軽い自由さが失われてしまうのかもしれない。ひなのもいい。フランスの監督は、上手いと思う。役者の使い方に嫌みがない。ひなのだって、きちんと撮れている。舌足らずの甘えた台詞も、よく１７歳の会話をしている。きちんと映画になる顔だということを知っている。こんなふうに、軽やかに、若手の日本人作家に撮られていたら、もっと、嫉妬していただろう。 ９０年代の「勝手にしやがれ」とはいかないまでも、ゴダールの映画たちに確かに出会っている。一度見ただけでは確かなテーマもメッセージも上手く伝わらないが、男がひなのに出会って再生していくドラマか。生きにくい世間を真っ当に生きることを男はひなのに励まされて、すすんでいこうとし、世間（兄、刑事）も彼を犯罪者ではなく真っ当な人間として受け入れようとしている。やくざだってピストルを工事現場のセンメントに埋めさせてしまったように。（1998.11.21）
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（キャスト） 武田真治
映画館＝関内アカデミー |
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