（スタッフ）

製作国＝アメリカ

製作＝エリア・カザン

原作＝ウイリアム・インジ

撮影＝ボリス・カウフマン

音楽＝デヴィット・アムラム

（コメント）

　ビデオで観た。1928年カンザス州南東部。撮影はボリス・カウフマン。Ｗ・インジのオリジナルだと聞いている。古典的名作に違いない。ナタりー・ウッドが大変魅力的だ。そして、素晴らしい。タイトルになっているワーズ・ワースの詩をここでも引いておこう。SPLENDOR IN THE GRASS 「あの草原の輝きは決して戻らない　華やぎも 　嘆くことはない あとに残った強さを見いだそう」。
　ここでは、若い恋が成就しえないことこそが、この映画を映画として一層、際だたせていることを確認しておこう。
　エリア・カザンについて。1909年にコンスタンチノープルのギリシア人の家庭に生まれる。マッカーシ旋風、1952年非米活動委員会におけるカザンの「裏切り」と「転向」など、興味深いもんだいを抱えている。彼の作品には、ほかに、自伝的作品ともいわれる「アメリカ、アメリカ」（64）、ジェームス・ディーン主演の「エデンの東」などがある。　さらに、この撮影監督に触れておかなくてはならない。カザンに「波止場」（54）がある。この映画の撮影監督として、アカデミー賞を受賞している。（ついでに、この「波止場」の音楽はレナード・バンスタインが担当している）。ボリス・カウフマンとしては、29歳の若さで夭折したジャン・ヴィゴ監督作品「アタラント号」「新学期　操行ゼロ」）、シドニー・ルメット監督「十二の人怒れる男」などがある。あのジガ・ヴェルトフの弟であるということに驚く。ロシア出身、1980年６月２６日（享年７４歳）。
　さらにいえば、この「草原の輝き」の画質が、わたしが創りたいとあこがれれているあの「俺たちに明日はない」(67）（バーネット・ガーフィ）と同質のすばらしさがある（いうまでもなく、ウオーレン・ビューティが主演している）。(1998.11.14)

（キャスト）

ウォーレン・ビーティ
ナタリー・ウッド

公開年月：1961.11
リバイバル上映：1972.9

映画館＝自宅のビデオ