（スタッフ）

製作＝今村プロ＝綜映社＝ＡＴＧ

製作＝多賀祥介

助監督＝石山昭信

撮影＝鈴木達夫

音楽＝ゴダイゴ

美術＝木村威夫

録音＝久保田幸雄

照明＝伴野功

編集＝山地早智子

（コメント）

　ゴダイゴのはじまりと終わりに流れる曲がいい。ニューシネマみたいでかっこいいと思った。幻想シーンも、ちょっとちゃっちいと思っていたが、なかなかいいと思わせたのはこちらが、いくらか年を取ったからだろうか。エンドマークが出て、拍手喝采をしたくなった。不思議な気持ちで帰路につく。主人公が撮った８ミリ映画が出てくるの忘れていた。懐かしかった。
　中上健次の原作「蛇淫」と田村さんのシナリオ、そして、長谷川監督とそのスタッフの、映画にする現場の力が、うまく、かみ合っているのだと思う。鈴木達夫のカメラ、木村威夫の美術など、当時の最強のスタッフが関わっている。監督第一作としては、これほど、恵まれたデビューは、ないだろう。キャスティングもいい。水谷、原田、市原、内田がいい。原田の肉体とその初々しい演技はいまなら、賞賛に値するし、市原だって体を張っている。水谷は全身バネみたいに鍛えられていて、気持ちがいい。みんなに、拍手を遅ればせながら送りたい。

　やられぱっなしの青春に、まだ、おとしまえがついていない。そうだ、まだ、トラックの荷台から降りられないでいる。(1998.8.24)

（キャスト）

水谷豊　
原田美枝子　
市原悦子　
白川和子　
内田良平

公開年月日：1976.10.23

映画館＝館内アカデミー1