（スタッフ）

製作＝塩原徹/長瀬文男/仙道武則/滝島優行

プロデューサー＝仙頭武則

企画＝

撮影監督＝猪木雅三

撮影＝河瀬直美

音楽＝河瀬直美/松岡奈緒美

美術＝部谷京子

装飾＝福澤裕二

録音＝木村瑛二

照明＝鈴木敦子

（コメント）

○感心したのは、あやこが四国で見る緑の畑が、強い風にになびいて小波を起こしている。そこから、海の上を走る波につないで見せたところだ。映像の透明感と肉声を通して見せる私的な映像感覚は、「萌の朱雀」の監督のものだが、それだけでは、映画にはならない。

あやこと恭子の関係とあやこの「病」や「不安」がこちらにうまく伝わらない。

○この映画について語ろうとすれば、できないことではないが、たとえば、「ちらし」に「松本正道」が書いていることに「意味」があるとすれば、映画の作り手を理解し、それを言葉にしてみるという行為自体が無駄ではないという意味であって、映像の断片を語りながら、映画の全体に行き着く可能性がないわけではない。そして、すぐには、ことばにできない「発見」というものに出会うことも否定できない。それには、根気と時間が必要だ。

○やはり、これは失敗作であろう。ただいえることは、まぎれもない河瀬直美の映画である。作者の思い入れだけで空回りしている。予告編以上の展開がない。なんども、見ることになった予告編のように、本編を見ても理解できなかった。色艶やかなストリップ劇場のシーンまでに、もう帰ろうかと思わせるぐらい疲れ理解できないまま当惑させられた。（2001.6.17）

（キャスト）

中村優子　
永澤俊矢　
山口美也子

公開年月日：2001.3.24

映画館＝横浜シネマ・ベティ