（スタッフ）

製作＝大島渚プロダクション＝アルゴス・フィルム

製作代表＝アナトール・ドーマン

製作＝若松孝二

撮影＝伊東英男

音楽＝三木稔
演奏＝日本音楽集団

美術＝戸田重昌

装置＝下石坂成典

装飾＝荒川大

録音＝安田哲男

照明＝岡本健一

編集＝浦岡敬一

衣裳＝加藤昌廣

（コメント）

○ノーカット版というので、ちょっと期待して見に行った。前から、外国で見たという話しを聞いて、「やっぱノーカットで見たいね」という興味とあの時代を鮮烈に映像化したショットがどうノーカットで生きてくるかという期待もあった。しかし、どうも、凄い映画だと思うが、カット版で見たときの方が感銘があった。ぼかしに気を取られるのとどうも記憶にないシーンもあって、カット版には、あったかなかったかどうも記憶がさだかではないが、余計なシーンが増えているというようにも思えた。
○性交場面と性器そのものを撮るという映画であることが、この映画を不自由な映画にしている（それは、見ているこちらも、ありのままの映画を見ることができにくくしている）。ゴダールやアンゲロプロスの映画に性器が映されたとしても、自然な表現として展開しているようにも思える。まあ、日本ではここでもぼかしが入るので本当のところがわからない。
○戸田重昌の美術、藤竜也と松田英子とのやりとりとからみ、三木稔の音楽などいいわけだし、鮮烈な場面もある、どうも、いいところだけで再編集したくなるといった感想をもった。
○先日見た２０世紀の写真展で、阿部定がにっこり笑って巡査つかまっている写真があり、そうか写真が残っているのかと改めて感心したわけだが、チラシにも「連行される際に『私がお尋ね者の阿部定です』とにっこり微笑んで手を差し出したエピソードは有名である」とある。
（2001.4.14）

（キャスト）

藤竜也　
松田英子

製作年：1976

映画館：横浜シネマ・ベティ