（スタッフ）

製作・配給＝HMJM(ハマジム）

構成・撮影＝松江哲明

プロデューサー＝カンパニー松尾

撮影＝村上賢司

音楽＝藤野智香　河野建

（コメント）
　「僕は5歳で帰化をし、国籍では「日本人」となったが、「在日」という意識が消えることがない。」という松江哲明監督自身が、在日コリアンであるAV女優と男優に、アダルトビデオの本番を撮影しながら、合間合間に、在日であること、AV女優であることなどと今回テーマであるアイデンティティなどについて質問し、思い出の地方や場所を訪ねたりする。特別なことではなく、自然な会話がなりたっている。

　さらに、中国留学生がアルバイトでやっているという、明るく日本語を話すAV女優も登場し、見ているほうも自然にどうしてAV女優をやっているのと聞きたくなるところをうまく映画にしながら、アダルトビデオとして成り立たせている。

　今回の特別版は、国際映画祭で上映するということで、セックスシーンの長さを短くし（2時間のアダルトビデオが1時間23分になっている）、製作意図を補足するために日本語字幕が付与され、さらに外国人向けに、会話と日本語字幕に英語訳が付けられている。なるほどねと感心して見終わる。なんだか、得した気分だった。（2005.11.29）

山形国際ドキュメンタリー映画祭2005他で上映

映画館：TAMA映画フォーラム第15回映画祭／パルテノン多摩小ホール