（スタッフ）　

配給＝東宝

プロデューサー＝一瀬隆重

エグゼクティブプロデューサー＝濱名一哉　小谷靖

アソシエイトプロデューサー＝木藤幸江

脚本＝清水崇　安達正軌

撮影＝柴主高秀

特殊効果＝岸浦秀一

視覚効果＝松本肇

美術＝斉藤岩男

照明＝渡部嘉

録音＝柿澤潔

編集＝高橋信之

音楽＝川井憲次

（コメント）
　ハリウッドでの制作が話題になった「JUONN　呪怨」に続く、清水崇監督「輪廻」を見る。これは、あまり期待しないで見たのだが、これが、なかなか面白かった。35年前にあった殺人事件を題材にして、ホラー映画を撮影する制作過程が、監督、助監督、キャメラマン、そして役者たちをリアルに登場させ、映画の撮影シーンと実際にあった「殺人事件」の現実シーンが交錯していく。さらに、殺人者が人を殺す場面を自分の8ミリ・フィルムで撮影もしているという設定が怖く、そのときに撮られただろう8ミリ映像が流れる。これが、なかなか効果的である。そして、特殊効果的な死者の甦る動きも怖いね、やるよねと納得して見ていた。最後まで真相ははっきりしないが、異常な世界に紛れ込んだ新人女優役の優香が好演している（全身で恐怖に怯えるラストは真に迫ってる）。(2006.1.28)

　この「輪廻」は、すぐ前に見た三谷幸喜の「THE有頂天ホテル」と、同じスタジオ（東宝のの日本で一番大きなスタジオ）で撮影されている。三谷幸喜は正攻法で大きなセットを組み、実際のホテルを忠実に再現し撮影を行っているのに対し、清水崇は撮影現場を撮影するというシチュエーションを大胆に持ち込み、大きな撮影所そのもの映像と殺人者が撮る8ミリ映像を等価なものとして繋いで見せる。それは、この映画「輪廻」の成り立ちに不可欠な要素として、映画を撮ることが持つ非日常性と撮られるものも含めた幻想性を重ね合わせることで、「恐怖」する映像へと収斂させることに成功しているように思えた。どうも、あたりまえに見られるホラー映画とは違った映画になったのではないか。（2006.2.11）

（キャスト）
優香
香里奈
椎名吉平
杉本哲太
小栗旬
松本まりか
三條美紀

公開年月日：2006.1.7

映画館：キネカ大森