DVDレコーダーのHDに 収録されている ものを整理し、 DVDに録画したりする。 「僕らの音楽」で宇多田ヒカル が歌う「Be My Last」 (映画「春の雪」の主題歌) を見直して、 11月16日に耳で聞いたまま、 ここに歌詞を書き取ったものが、 間違っていることに気づく。 そうか、この歌は手の歌なんだなとわかる。 (何もつかめない手、何も繋げない手、 私の手、with my hand・・・。) * 「何もつかめないで、夢を見ていたのはどこまで。」 ではなく「何もつかめない手。夢・・・・・・・」 「何も繋げないで、大人ぶっていたのは だれ。」ではなくて、「何も繋げない手。 大人・・・・・・。」だったので、11月16日の 該当箇所を修正する。 (こちらの言いたいことは変わらない。) * 28日の午後10時50分(NHKBS-2)で スーパーライブ「平原綾香」を見る。 ここでは、「秋桜」「愛しのエリー」 「桜坂」「言葉にできない」 「TRUE LOFE」 「なごり雪」 「Missinng」とヒットした名曲を カバーして聞かせる。 そのあとに続けてじぶん ヒット曲「ジュピター」「明日」 を歌う。最後は「トリノ冬季オリンピック」 テーマ曲である「誓い」を熱唱する。 この間、インタビューと「誓い」の 制作過程が挿入される。 なかなか面白かった。 いままでのアルバムに収まられたカバー曲は、 つい期待して聞いてしまうから、 特別ではないよな、 とがっかりするところがあったが、 今回こうしてまとまって聞くと 「どれも新鮮でいいよな」という感じだった。 インタビューでの話もヒントなっているが、 低音部に特徴をもつ楽器のように存在し 声を響かせ、さらに加えて、 こうして歌う表情が見られることで、 これが「平原綾香」なんだなと納得する。 そして、新曲「誓い」も感情がうまくのせられ、 力強いものになっていた。 * 昨年の12月31日にも、 偶然だが、平原綾香と 宇多田ヒカルのことに触れている。 * 12月に入って風邪をひくなど、 予定どおりには、 すすんではいないが、 どうも風邪のせいだけでなく、 30年来越えられなかった わたしにとっての 「アポリア」のようなものに 直面しているようだ。 だから、 ここは時間をかけても じっくりやっていくしかない。 * 武満徹の遺作となったギター曲 (「森の中で」)の一部分が ビデオに収録されていたのを見つけ、 これをDVDに録画しながら聞く。 * ぼくはいかなる場合でもぼくの「希望」を捨てない。 (作曲家・武満徹1930-1996が、 病床でメモ書きした一節) * では、来年もよろく。 26日から「傷だらけの栄光」など、 ロバート・ワイズ監督作品がNHKのBSで 取り上げられているので、録画しているが、 そこで、ロバート・ワイズの言葉として、 「人を揺り動かすのは思想的テーマだと思う」 というような意味のことが紹介されていた。 ホウ・シャオシェン監督の10年前の 言葉(「テクニックやスタイルを気にせず、 本質的なことををもっと掘り下げるべきです。」) とともに感心する。 * テレビ番組は年末特番が続く。 なんだか面白そうなものを ついなんでも見てしまうのだが、 25日の漫才のM1グランプリが 笑いの真剣勝負になっていて、 感動的でもあった。 「ブラックマヨネーズ」と「笑い飯」 の対決になったが、 僅差で「ブラックマヨネーズ」 グランプリを受賞する(賞金1000万円)。 次は26日のSMAP×SMAP10周年4時間半スペシャル がさすがに内容が豊富でしかも多彩で楽しめた。 ずっと通して見たわけではないが、 宇多田ヒカルが初登場した ところなども懐かしかった。 正直なところ毎日が日曜日のような 生活なんだから、 何をしなければいけないというような ことはないのだが、 じぶんでは、 それなりに予定を立てているから、 なかなか、おもいどおりにはいかないなと 思ってしまう。 このところ、誰に頼まれたわけではないが、 ビデオのDVD化という作業を日課のように やっている。さらに、10月の終わりにWOWOW が導入され録画する作業が倍増している。 (1月いっぱいは無料というから、 つい加入したんだよね。) * 12月22日には、 こまつ座公演「父と暮せば」のビデオを録画しながら 見る。夜には、WOWOW(HV)で 黒木和雄監督「父と暮せば}(宮沢りえ主演)を見る。 広島弁の台詞で語られる、 生き残ってしまったものの負い目を持つことの感情が うまくこちらににつたわってこなかった。 (役者たちは、静かにうったえてくるのだが、 つくり手の顔がうまく見えてこないと言えばいいのかな。) やはり「芝居は舞台で」「映画は映画館で」ということか、 見るものの気合いが違う。 * 12月23日、ビデオにある「吉永小百合が演じた女」 を見ながらDVDに録画する。 55分。アタマの部分が欠けている。 「霧の子午線」の撮影されている頃で、 1995年頃NHKで放映されたもののようだ。 テレビでの「夢千代日記」で共演した 松田優作についても話題になっている。 「華の乱」の一場面が挿入されている。 * 吉永小百合は「キューポラのある街」に匹敵する 映画を撮りたいと話す。熱意を感じる。 * 吉永小百合が会いたということで ホウ・シャオシェン監督との対談が実現したという。 (「好男好女」93の一場面が挿入される。) 次のようなことをホウ・シャオシェン監督は言う。 「今の日本映画は細部にこだわり過ぎて、 平均的の物ばかり作ろうとしています。」 「テクニックやスタイルを気にせず、 本質的なことををもっと掘り下げるべきです。」 10年前の言葉だが、 いまでもそうだよなと納得する。 同監督の「珈琲時光」2004は、DVDに録画し、 やっと先日見たところだが、 96年に撮った「憂鬱な楽園」以降 の映画作品を見ていないことなど、 この10年を思い返す。感慨深いものがある。 (吉永小百合は50歳から60歳になったということになる。) * 風邪が治りかけたときに、 2月5日に妻の三回忌をやることを決め、 正月の予定なども立てる。 このネット・リュミエールは、 12月30日から、 しばらく正月休みに入る。 井上陽水が歌っている。 オーケストラをバックに歌っている。 「揺れている/夜になると森の中で/生まれないこども/ わたしのこども/朝になると歌っている/朝になると空が・・・。」 と歌い終わって下手にさがろうとすると、 武満徹が現れ、井上陽水と握手する。 画面は、そこでストップモーション。 続いて淀川長治が舞台で武満徹と並んで立って 「あなた音楽は、「不良少年」からずっと見ている。 全部好きです。」と話し始める。 これは、ビデオのラベルには「武満徹と乱」と 記されていたものの始まりなのだが、 あわててビデオに録画したもなのだろう。 このあとで黒澤明監督作品「乱」の 映画音楽が林光の指揮で演奏される。 最後に小室等作曲・武満徹編曲「夕暮れに」 を武満徹自身の指揮で演奏され、 この番組は終わる。 時間にして15分程度のものだが、 DVDに録画する。 * 昨日はさらに、 サム・ペキンパー監督「ゲッタウェイ」を DVDに録画しながら、 初めの部分を見る。 ストップモーションが 静かなリズムを刻んでいる。 サム・ペキンパー監督だからだよな、 これはと感心する。 そしてスローモーションを 圧倒的にうまく使って 見せる監督だったことを思い出す。 * 昨日は一ヶ月前から日程を幹事が 調整してくれていた忘年会(野毛「村田屋」) に出掛ける。芋焼酎「邑」を飲む。 注意する気持ちはあったのだが、 やはり飲み過ぎたようだ。 (気持ちよく酔わせてもらった。 そして今朝は快調だ。) そこで、なぜか、吉永小百合が話題になって、 わたしは、深作欣二監督作品「華の乱」 の与謝野晶子役の吉永小百合がいいと話す。 マイ・バック・ページpage256 華の乱 99.2.14 18日にNHKハイビジョンでドラマ「アフリカの蹄(ひづめ)」 (岡崎栄演出、箒木蓬生原作、矢島正雄脚本、 大沢たかお主演)の再放送を見る。 さすがにきれいな画面だと、 アフリカでのシーンに感心しながら、 とうとう最後まで見てしまう。 * 19日にビデオからDVD化したもの。 ○「21世紀への思索」大江健三郎・立花隆の対談 (1991年12月23日に大江氏の山荘で行われたもの)。 ○「響き合う父と子」(大江健三郎と大江光)。 ○「君のいる山荘で」武満徹と友だち(谷川俊太郎、荘村清志、小室等)。 ○ETV2000「いつも新しい音を探している」(細野晴臣)など。 これらを録画しながら断片的に見る。 * 咳もでなくなり、 風邪は完治したようだ。 読んで書くことから始めようと 思うが、DVD化しながら見てしまうことや WOWOWなどのハイビジョンの放映番組なども気になる。 うまくバランスがとれるといいんだけどね。 体調が戻ってきている。 昨日は、伊丹十三監督作品「マルサの女2」「大病人」など、 4本の映画をWOWOW(HV)で見たことになる。 読むことと書くことができていないなと思う。 (足頚を捻挫してから走るのを やめたままになっている。 散歩から始めよう。) * たまたま、見たことになる伊丹十三監督作品 (今月のWOWOWで10本一挙放送されている) とフランク・キャプラ監督作品 (これも今月のWOWOWの特集)については、 あらためて書いておこうと思う。 今日は8時からWOWOWで、 フランク・キャプラ監督「我が家の楽園」1938 を見る。昨日は同監督「スミス都へ行く」1939 をビデオからDVDに録画しながら見ていた。 あらためて、フランク・キャプラ監督作品の すばらしさをじっくり味うことになった。 * ビデオからのDVD化では、 「浦山桐郎の肖像」(原一男・演出) を見る。さすがに、原一男は私的な家族関係から 撮影現場までの貴重な証言を積み重ね 映画監督・浦山桐郎という生身の人間を掘り下げる。 (モノローグで成長した本妻の息子が父について語り、 エピローグでは愛人が生んだ娘が登場する という構成になっている。) 最終章の一部を欠いているのだが、 大変興味深い作品になっている。 浦山桐郎監督作品には9本の作品があるが、 どうも「キューポラのある街」1962、 「私が棄てた女」1969、 「青春の門」1975 の3本しか見ていないことに気づく。 75年以降の作品は必ずしも評判は よくなかったと記憶している。 ここでは、遺作となった「夢千代日記」1985の 撮影現場で孤立していたことや テレビの仕事を断られた話なども語られていく。 墓碑銘には「複眼凝視」1985年10月20日歿54才 と刻まれている。(実際はちがうのだが、 なんだか自死したように思えた。) page219 キューポラのある街 99.4.25 昨日は、録画してあった韓国映画2本を見る。 カン・ジェギ監督「ブラザーフッド」2004(日本語吹き替え)、 キム・ギドク監督「春夏秋冬そして春」2003。 * 「ブラザーフッド」を見ながら、 4年前に見ているイム・グオンテク監督 「太白山脈」1994を思い出していた。 (咳はまだ出るんだよな。) page19 太白山脈 01.8.15
10日頃からは、気分はいいのだが、 咳が時々ひどく出る。 これが昨日まで続いている。 しかたなくというか、 気になっているというか、 いま、何故急ぐのかという疑問も ないわけではないが、とにかく、 なかなか進まないビデオをDVD化 することを集中的にやっていた。 するとDVDレコーダーのビデオ部分が壊れる。 なんだか意地になって、 もう一つのビデオ・レコーダーを繋いで 作業を進める。 自動的なコピーができないので、 すべて手作業になる。 約20年位前のものからいままでの テレビ番組が任意に収録されている。 ビデオテープが黴びたり張りついているものや 録画状態が悪いものは捨てるしかない。 なんとか残されたものを見ながら DVDに録画していく。 * ○司馬遼太郎「街道をゆく」「太郎の国の物語」の部分。 ○矢野顕子「ピアノ・ナイトリー」。 ○「武満徹・創作の世界」。 ○N響アワー・武満徹「ノーヴェンバー・ステップス」 「ファミリー・ツリー」(詩・谷川俊太郎)。 ○小泉今日子・激辛ライブ(1986)。 ○知っているつもり?「独裁者」「スターリン」 「連合赤軍事件・30年目の真実」(永田洋子)。 ○「レノン・ヨーコその時代」(ラブ&ピースを永遠に〜)(1990)。 ○知への旅・マルグリット・デュラス 「愛人ラマン」の背景。 ○ノンフィクション作家リレー対談「混沌のフィールドから」 (足立倫行、橋本克彦、吉岡忍)など。 * 明治、大正、昭和、平成。 50年代、60年代、70年代、80年代、 90年代、そして21世紀と 司馬さんの語りに誘われるように、 時間を往き来する。 じぶんなりに興味深いタイトルを ひっぱり出してしていることもあるが、 わたしには実に面白い。 * 年に300本以上の映画を見ていた 武満徹のことを思う(N響アワー・武満徹)。 * C・イーストウッド監督「ミステイック・リバー」2003 イ・チャンドン監督「オアシス」2002 など録画したものを見る。 12月3日の夜から、 どうも風邪を本格的にひきなおす。 もともと熱に弱いのだが、 久しぶりに熱が38度まであがる。 熱は翌日下がったが、 腰に痛みがでる。 昨日は午後から咳が出始め、 夜は寝るのがつらいという状態になる。 とにかく、集中して考えたり読んだり することができないので、 溜まっているDVDなどを見る。 * 佐々部清監督「半落ち」 瀬々敬久監督「ユダ」 フォー・シャオシェン監督「珈琲時光」 荒戸源次郎監督「赤目四十八瀧無理心中」 李相日監督「69Sixty Nine」(脚本・宮藤官太郎) 山田洋次監督「馬鹿まるだし」「運が良けらりゃ」 シャリーズ・セロンの「モンスター」 (パティ・ジェンキンス監督)などを見る。 * 4日のNHKスペシャル 「脳梗塞からの再生・免疫学者多田富雄 の闘い」を途中から見て大変感銘を受ける。 * 目先に進歩にとらわれず、広い視野でもって 研究に取り組んでほしい。 いま、振り返ってみると、 理想の研究というのは「寛容で豊かな研究」 といえるのではないか。 反対語を思い浮かべる。 それは「ぎすぎすして貧しい研究」 ということになる。 「寛容で豊かな研究」を続けてさえいれば、 流れは絶えることなく脈々と続いて、 支流をつくりつづけるでしょう。 というような意味のメッセージを 集まった多くの弟子たちに送っていた。 (奥さんに車いすを押され会場にあらわれ、 このメッセージは奥さんが代読された。 隣でにこやかに聞いていた多田氏が印象的だ。) 昨日は、部屋の片づけなどをやりがら、 一日中、テレビを見ていたようだ。 午前中は、WOWOW・HVで 廣木隆一監督「機関車先生」を見る。 廣木監督が画面のサイズ、画質に対し 意識的であることがよくわかる。 そして、声の出ない「機関車先生」の坂口憲二に 着かず離れずに寄り添う校長の堺正章の 台詞が語るように静かに話される。 うまいもんだと思う。 さらに、手話がゆっくり字幕でつづられる。 映像で語るという繊細さがいい。 そして、子供たちと倍賞美津子。 大塚寧々、伊武雅刀、千原靖史など脇役もいい。 瀬戸内の離島の小学校といえば、 木下恵介監督「二十四の瞳」がある。 これは私はなんども、 感心して見ていた映画でもある。 木下映画の特徴のひとつとして、 ロングにひいた大画面があるが、 この廣木映画にも効果的に使われている。 * 午後は、同じWOWOW・HVで、 行定勲監督「世界の中心で、愛をさけぶ」 を何となく見る。 なんでもかんでも光をあてれば いいというものではないよな。 とか、フィルムとハイビジョンは また微妙に違うかな。とか思う。 * 夜は、「金スマ」(TBS)で、 衣装デザイナー・ワダエミの 黒澤明監督作品「乱」との出会いから、 現在の活躍までの話しに、その人柄とともに感心する。 そのあと、NHK・BSハイビジョンで、 マーティン・スコセッシ監督 が撮った「ボブ・ディラン」のドキュメントを、 酒を飲みながら途中まで見て、 残り1時間は録画し寝る。 * 今日はこれから、 走り出した短編映画「三日月」の打ち合わせのため、 自由が丘まで出掛ける。 「多摩映画祭」の会場のポスターを見て、 2004年5月カンヌ国際映画祭のオープニング作品だ ということを知った ベドロ・アルモドバル監督「バッド・エデュケーション」 についてのコメントを書き終え、 昨日の夜は、 木下恵介監督「野菊の如き君なりき」 (NHK・BS2)録画しながら ウオン・カーウエイ監督「2046」 (WOWOW)を見る。 きちんと映画館で見たいと思うが、 1967年から1968年の香港が舞台である ことが興味深く思えた。 そして、映画としてのシャープな色彩や 映像に対する感覚に意識的であるということが、 ベドロ・アルモドバル監督にも共有され、 その映像は歌を呼び込み、 歌は映画を震えさせる。 page143 オール・アバウト・マイ・マザー00.9.18 page304 ブエノスアイレス 98.7.15 * 気分的には一区切りだが、 読みたい本や見たいDVDも 溜まってきている。 走りながら考えるしかない という映画づくりも 気になるしと、 とにかく、やりたいこが いっぱいだよね。 でもひとつずつ、 積み重ねていくしかないよな。 (まあ、どれだけ楽しめるかということでもある。) 12日から27日までの約2週間、 よく映画を見てよく飲みよく話した。 * 13日に高校時代の同級生の訃報、 17日に葬儀に参列。 昨年の2月に妻の葬儀で会ったこと、 12月の墓参りに一緒だったことなど思い出す。 * いくつも飲む機会が続くなか、 風邪が本格化したのが15日(27日に全快)。 * そして19日、20日、27日の「多摩映画祭」で、 10本の映画を見る。 * 23日には多摩川での撮影に立ち合う。 * じつにもりだくさんだった。 うーん、風邪のせいもあるが、 どうもしっかり書くことと 読むことができなかったなあと思う。 そして、27日には「多摩映画祭」の最終日。 宮藤官九郎監督「真夜中の弥次さん喜多さん」 犬童一心監督「メゾン・ド・ヒミコ」 ペドロ・アルモドバル監督「バッド・エデュケーション」 の3本を「パルテノン多摩小ホール」で見る。 満席に近い中央の席で見て 身体を堅くしていたせいもあるが、 1本目の途中で退席しようと思うぐらいに 尻がひどく痛んできてじぶんでも驚く。 柔軟な肉体が失われてきているんだな。 だから、この「真夜中の弥次さん喜多さん」 の過激さには十分については行けず、 その笑いも映画の面白さも 半分ぐらいしかわからなった。 たくさんの役者や芸人が出ているよなという印象と 最近よく出てくるだけで可笑しい荒川良々が、 ほんとうにたくさん出てきて、 最後は大きな滝になって、 泣いているのは本当におかしかった。 これで、日本映画11本と外国映画1本を この2週間で見たことになる。 今回見た日本映画は、事前に評判を聞いて、 多くを期待したりしていたからかもしれないが、 どうも、最終回に、ついでのように見た ペドロ・アルモドバル監督「バッド・エデュケーション」 という映画に一番感心させられた。 いま、じぶんたちが映画をつくるという意味が 真っ当に意識され、撮影と照明(映像の色彩)、 シナリオとその構成、音楽の使い方、 そしてキャスティングの妙と役者の演技など、 すべてが世界的な映画表現の 水準に昇華して見せてくれていた。 14日に、行定勲監督「春の雪」 山田貴監督「ALWAYS 三丁目の夕日」 19日には、成島出監督「フライ、ダディ、フライ」 井筒和幸監督「バッチギ!」 崔洋一監督「血と骨」 松江哲明監督「IDENTITY特別版」 20日に、内田けんじ監督「運命じゃない人」 小栗康平監督「埋もれ木」 是枝裕和監督「誰も知らない」と、 9本の日本映画を見たことになる。 どの映画もそれなりに楽しめた。 これから、それぞれの映画についての コメントを書いていくことになるが、 しかし、どうも、深く感動したり どこかに強く感心するということが うまくできなかった。 多摩川での第一日目の撮影は順調に終了。 これからどうするかは、 考えながらやっていくということになる。 今回の短編映画「三日月」(監督・田中重幸)は、 プロデューサー的な関わりもって、 撮影現場での雑用などやりながら、 じぶんたちをあたりまえに映画をつくる環境に 一歩でも二歩でも前に押し出して いけたらいいと思っている。 とにかく短編でもいいから、 早く映画をつくろうよというと掛け声だけで、 何年も経ってしまったという苦い気持ちを 反芻することにもならされている中で、 さまざまな私的な事情を乗り越え、 映画をつくるんだという意志を今日まで 繋いできているのは、 映画をつくることに魅せられた 10代の体験が鮮烈に残っているからだろう。 映画をつくるという行為そのものに意味を見いだし、 走りながら映画のシーンをフィルムに焼き付けていった。 そこでは、行為=創造という展開に「映画」が 位置づけられていた。 だから、行為としての映画という意味が 薄れていく1969年、1970年、1971年という時代に、 いまある「生活」にじっと耐えていくしかないと 思っていたのだと思う。 そして、既成の映画制作現場では、 旧態依然としたスタッフ論しか存在せず、 自由な映画づくりからはほど遠いものであった。 * 見切り発車のように、 今日は「多摩川」での撮影が スタートする。 どうも風邪がうまく治らないので、 一日一日が終わるとなんとかやってるよね という感じでもある。 それに急に寒くなってきた感じで 着るものを変えたり暖房を入れたりしている。 そんななかで「多摩映画祭」に2日間出掛けた。 19日は、「在日のありようはどう変遷したか」 (パルテノン多摩小ホール) と題するプログラムに参加する。 成島出監督「フライ、ダディ、フライ」 井筒和幸監督「バッチギ!」 崔洋一監督「血と骨」 松江哲明監督「IDENTITY特別版」 と梁石日(ヤン・ソジル)氏 と李鳳宇(リ・ボンヌ)氏の話を 松江哲明監督(役者でもある)の司会で聞く。 これで前売り1200円というのに嘘はなく、 凄く得した気分だ。 最後の「IDENTITY特別版」は、 もともとアダルトビデオだというので、 なるほどと感心しながら見る。 * 20日は、同じ会場で「カンヌを席巻した作家たち」に参加。 内田けんじ監督「運命じゃない人」 小栗康平監督「埋もれ木」 是枝裕和監督「誰もしらない」 そして、内田けんじ監督と小栗康平監督のトークを、 それぞれ映画評論家・大久保賢一との対談で聞く。 これで、やはり前売り1200円だから安いよね。 まあ、横浜から出掛けてもいいかっていう感じだ。 問題は、咳をしたりクシャミしたりで、 迷惑な客だったことだろう。 それと特に19日に感じたのだが、 台詞が聞き取り憎いところがあった。 この原因は、映画か会場か私の体調か、 はっきりしたことは言えないが、 会場に問題があるように思う。 * 27日が最終日だが、 「繊細でセクシーな男たち」に参加する。 そこでは、宮藤官九郎監督「真夜中の弥次さん喜多さん」 犬童一心監督「メゾン・ド・ヒミコ」 ベルド・アルモドバル監督「バッド・エデュケーション」 の3本が上映される。 とにかく、たくさんプログラム (家族、子供向けから実験映画まで)が組まれ、 しかも割安である。 どうも料金のことばかり 言っているよな。 ついでだから、もうひとこと。 日本の映画入場料が 1800円というのは高すぎると思う。 さまざまな割り引き制度を 導入するのではなく、 まず、料金を下げることだ。 昨日は、 この「ネット・リュミエール」 をアップしてから、 溜まっていた洗濯と 夏物をたたんでしまう。 そして、どこにしまったかと ばたばたとセーターなど冬服を探す。 * どうも、まだ、うまく風邪が治らないが、 今日と明日は、予定どおり「多摩映画祭」に行く。 見たいDVDも読みたい本も 書いておきたいことも 増えていくが、 昨年の一年間、映画館に通えなかった 埋め合わせの意味もあって、 スクリーンで見られるときには、 できるだけ見にいきたいと思う。 瀬をはやみ岩にせかるる滝川の割れても末に逢わむとぞ思ふ 所収、崇徳院の歌なのだが、これは、 「ここで別れても将来またお逢いしましょう」 という意味になるのだろうが、 愛する人や好きな人との別れはつらいものだ。 しかも、それが永遠の別れとなればなおさらだ。 言葉にはならず絶句するしかない。 * 高校時代の同級生で妻とも親しかった友人 が亡くなった。 恩師や友人たちと一緒に 妻の墓参りをしたのが 最後になった。(2004.12.25) その後、入院していると 聞いていたので気にはしていた。 やはり死は突然やってくる。 13日の電話で12日に亡くなったこと知る。 無防備な状態に衝撃を受ける。 12日に飲んだ酒から、寒かったがよく晴れた告別式まで、 いま反芻しながら、どうもこの間 ずっと酔っぱらっていたような気分でもあった。 12日、13日、16日は、 ご馳走と酒、気兼ねのない会話など、 それなりに楽しい時間を過ごす。 * そして、17日の朝を迎える。 8時30分頃、家を出る。 予定どおり、横浜線「片倉駅」に 10時5分に着く。 10時30分から告別式。 どうしても、 妻の葬儀が思い出される(昨年の2月)。 喪主のあいさつにつづいて、 母への思いを手紙にして読まれた 長女の肉声と喪主が付け加えた 「亡くなった12日はよく晴れた青空でした」 という言葉が胸を打つ。 帰り際に長女に語りかけたが うまく言葉にならなかった。 「あなたのお母さんが、 妻の葬儀の際に、 わざわざ駆け寄って、 残されたふたりの子(姉弟)に ちいさかった頃に会ったことがあることを 伝えていたことを憶えています。 なんでも一生懸命で誰にでもやさしい人でしたね。」 12日はWOWOWで録画した 篠原哲雄監督「深呼吸の必要」を見る。 * 13日は夕方には出掛ける予定になっていたが、 まだ時間あるなと思い、 WOWOWで再放送された「4TEEN」(廣木隆一監督)を 録画しながら、HVでもあったことから途中からだが、直に見る。 映像はHVのよさが十分生かされていた。 走る自転車など特に戸外に出た映像がいい。 カメラの動きが適切で映画になっていた。 * 14日は国分寺からの帰りに「キネカ大森」で 行定勲監督「春の雪」と 山田貴監督「ALWAYS 三丁目の夕日」を見る。 * 「春の雪」は、 撮影がリー・ピンビン(「戯夢人生」などの フォー・シャオシェン監督作品、 ウォン・カーウァイ監督作品「花様年華」など。)、 照明は中村裕樹(岩井俊二作品での故篠田昇・撮影との仕事や 行定勲監督作品「世界の中心で、愛をさけぶ」 でも篠田昇と組んでいる。)が担当し、 力の入った深みのある映像を つくり出している。 しかし、映画はそれだけでは すぐれた映画にはならない。 もう一つの話題は、主題歌を宇多田ヒカルが 担当していることだろう。 先日から、ギターの弾き語りをネットで 無料で配信している。 (興味がある人は、是非聴いてみてほしい。 確か19日までの限定配信になっている。) 飾らない普通な感じがいいので、つい何度も聴いている。 いま、映画を見たあとに聴いて 歌詞にもなるほどと納得する。 「何もつかめない手。 夢を見ていたのどこまで。」 「いつか結ばれるより、今夜1時間でも会いたい。 なにも繋げない手。大人ぶっていたのはだれ。」 と切々と歌う。宇多田はシナリオを読んで この歌をつくっていて、 映画に対しても好意的であるのだが、 この「なにも繋げない手。 大人ぶっていたのはだれ。」 というフレーズは、みごとに、 この映画への批評にもなっている。 この悲劇は、若い男のわがまま。 ただ「大人ぶっていた」という、 それだけの話じゃないの。 話は意味ありげなだけで深みがない。 この妻夫木クンにはどうしても魅力がない。 * 岸田今日子、若尾文子、大楠道代と しっかり脇を固めているんだけどね。 (この3人から増村映画を思い出す。 そう企画には藤井浩明(増村映画のプロデューサー) の名前もある。) * ちょっと風邪気味でもあるので、 今日はここまで。 「ビデオのDVD化」ついでから、 昨日は、TBSの「楽しい仲間」 (1988年のキース・ジャレット・トリオ)と NHKで放送された「1989年の山下洋輔トリオ」 の演奏を懐かしく聴く。 そしてこの間に「楽しい仲間」の次の番組 だったからだと思うが、 村上龍の「RUYS BAR」が挟まっている。 ゲストは山下久美子と原田知世 (ふたりは知り合いで、原田は山下の ライブをよく聴きにいくという)。 ここではまさに17年という時間が、居ながらに タイム・スリップしているという 奇妙な感覚に襲われた。 * 山下久美子は、1959年1月26日 生まれ。1980年に「バスルームから愛をこめて」 でデビュー。そして、 2年後の1982年「赤道小町ドキッ」 (作詞・松本隆、作曲・細野晴臣)が 大ヒット。熱気あるフアンに迎えられ 「総立ちの久美子」と呼ばれていた。 原田知世は、1967年11月28日生まれ。 1983年の大林宣彦監督「時をかける少女」(15歳) が鮮烈なデビューだった。 その後「わたしをスキーに連れてって」(19歳) (馬場康夫監督)1987が大ヒットする。 このふたつ映画は「原田知世」が スクリーンの中で気持ちよく存在している ということが、その映画の大きな魅力となっている。 * まあ、そんなことを思い出しながら、 いま、ふたりのネット・サイトを覗いてみる。 それぞれに、音楽活動、映画出演などと 充実してていることがわかる。 * 公立高校1年の女子生徒(15歳)が 自宅で刺殺されたというニュースが 昨日の夜、寝る前では、 同じ高校に通う男子生徒 が犯人だというニュースになっていた。 今朝のニュースでは逮捕したと報じている。 「小・中学校も同じ学校だったが、 高校に入ってから急に冷たくなった」 というような供述をしているという。 痛ましく衝撃的な事件だ。 このところ、 過去に録画したビデオテープをチェックし、 DVDに録画し残すということをやっている。 なんせ400本以上をあるのだから、 簡単ではない。しかも、 一本のテープに6時間近くの内容が 詰め込まれているものが多くある。 きちんと整理し保存してあるもから、 録画したままになって、 整理できていないものもある。 * 亡くなった妻には、いつ見るの? とよく呆れられていた。 整理をしても、なかなか見る時間が持てないまま、 20年近い時間が過ぎてきたんだなと思う。 とにかく、どう納得して捨てていくかという 作業なんだよね。(要、不要を即決する 判断力が求められる。) * 昨日は、映画を見にいく予定を変更する。 天気もいいので、まずは自転車で買い物に行く。 午後1時からWOWOW(HV)で 篠原哲雄監督「天国の本屋〜恋火〜」2004 (竹内結子主演)を見るが、 残念ながら面白くない。 なかなか難しいものだよね。 * ビデオのDVD化のついでに、 中原俊監督「櫻の園」1990を見る。 公開当時話題でもあって、 すぐに映画館に見に行き大変感心 したことを思い出す。 テレビから録画されたものだから、 画質はベストではないが、 この映画のよさはしっかりとわかる。 * 原作が吉田秋生の漫画、 脚本はじんのひろあき、撮影は藤沢順一 というスタッフと 女子演劇部員役の出演者たち、 櫻が満開に咲く校庭、 演劇部の部室、 校舎内の教室、廊下。 女子高校生の生きた会話と そして、演じられるチェーホフの「台詞」。 校則や社会に反発すること、 人を好きになることなど、 今日いまのときを生きる「青春」という時間が、 気持ちのいい映像で切り撮られ、 人が呼吸するように映画がつくられている。 やはり稀有な傑作なんだなと思う。 * 続けて、山下久美子のライブ (1993年新宿のライブハウス) をDVDに録画しながら見る。 一番ノッテいるときのものだよね。 気持がうまくつたわってくる。 * 映画「蝉しぐれ」(10.23)を見てから読み始め、 やっと藤沢周平「蝉しぐれ」(1988.5)を読了する。 ここにも、懐かしい「青春」と「日本の自然」が、 気持ちよく描かれている。感服する。 昨日は、テレビ神奈川のプロデューサー時代からの 知り合いでもある小野三郎氏が、 昨年の2月に上梓された小説「天龍川」を 遅ればせながら読了する。 著者の人柄を思い浮かべながら、 とても親密な気分になった。 近いうちに会いたいと思う。 * 毎日1本の映画をDVDで見れるといいかな、 と思いながら、昨日は21時から、 日本テレビのDRAMACOMPLEX 「理由〜日テレヴァージョン」を見る。 原作を読んでなくて、 映画も見ていないのだが、 このテレビバージョンは、 どうも、期待したほど面白くなかった。 DVDレコーダーと BSデジタル対応テレビの購入、 そしてWOWOWにも加入したことで、 昨年製作・封切られた映画作品が とにかくきれいな画面で見ることが できるのは有り難いことだ。 昨日は、評判を聞いていた中島哲也監督「下妻物語」 をWOWOWから録画したDVDで見る。 なるほどとこれも感心する。 普通に撮ったカットがない。 なにか手が加えられている。 手づくりの趣味的な感覚でもって 突っ走っている。 あれここはなにもしてないのか と思う教室のシーンでも端の方で 孤立している机に人工的照明が 当てられている。また、 濃い緑の畑の真ん中に通っている 赤茶けた田舎の一本道を 日本ではありえない、 そう世界のどこにもない広大な画面を 加工して見せてくれる。 しかも、話がめちゃくちゃで面白い。 そして「人間はひとりで生きていくんだよ」 というメッセージも忘れず、 深田恭子と土屋アンナの 奇妙な友情物語にも なっている。 (樹木希林もさすがにいいよね。) ふたつの「自死」についてということで、 小説家の鷺沢萠(4月11日、享年35歳)と シナリオ・ライターの野沢尚(6月28日、享年44歳) 自転車に乗ったのは久しぶりだった。 この10年は乗っていない。 この磯子の土地は、 急坂も多いので、2〜3回は 自転車を押して歩くことにもなるが、 下りは快適である。 家の前の坂を変速ギアで、 のぼれたのはうれしかった。 * DVDに録画して見ていなかった 橋田壽賀子「ハルとナツ 届かなかった手紙」 の3回分を見る(続きは今日これから)。 * 矢口史靖監督「スウィングガールズ」2004 をテレビで途中から見る(なんだか予告篇などで 見ていた以上の面白さはなかった)。 昨日は掃除、洗濯などまとめてやる。 午後から友人と自宅でビデオ作品を見たり、 映画をつくる打ち合わせなどをする。 夜になったので、そのまま ゆっくりと飲み始める。 * 今日は、いったん5時前に起きた がまた寝てしまう。 7時過ぎに起きだし録画のチェック と予約をセットする。 (このところの毎日の日課のひとつだ。) あと今日はネットで安いので思わず 注文した自転車(本体価格7980円)が届く予定だ。 自転車で上大岡駅まで行ってみよう。 10月31日に行定勲監督「北の零年」 (県民共済シネマホール)を見てから、 今日まで、このネット・リュミエールを アップできなかった。 * 塩田明彦監督「この胸いっぱいの愛を」05 土井裕泰監督「いま、会いにゆきます」04 豊田利晃監督「空中庭園」05、 「北の零年」の4本の映画について、 シネマ・スペースの原稿を昨日まで書いていた。 さらに、その間に行定勲監督「世界の中心で、愛をさけぶ」04 (カメラマン・篠田昇の遺作となった。) のテレビ録画したもの、そして、 舞台「世界の中心で、愛をさけぶ」 をWOWOWで見る。 このいきおいで、今日は 行定勲監督「春の雪」見に行く予定 だったが変更する。 * アップできなかった理由としては、 「北の零年」を見たことだった。 それは、わたしの中で、 この映画をそれなりに楽しんで見たことと この映画への評価とが、 うまく折り合えなかったことだ。 だから、途中まで書いてアップするのを 見送ったままにしていた。 それなりに昨日の時点で決着をつけた。 最後の部分だけを抜き書きしておこう。 * 「少し言い方を変えてみる。 北の原野に生きるという逆境を女たちは強く生き、 口ばかりの男たちのだらしなさと弱さを、 この映画は見せつける。 この映画に希望はあるのか。 軍隊を追い返し、 20頭の馬が戻ってきたとしても、 小松原(渡辺謙)という男への受動的な反発でしかない 力は持続できないし、 歴史は国家という暴力に負けるしかないという 運命のなかにある。 結局は絵空事に終わってしまう映画に 未来は託せない。 愛する人を待つ人を 裏切ることは許せない。(2005.11.3)」 昨日は天気も良さそうだと書いたが、 そうではなく曇りだった。 ここに書いていたとき、 陽があたってきたのを背中に感じ、 晴れてきたなと思ってそう書いて出掛けた。 * 横須賀に知人の「花と風景の水彩画展」に行く。 絵に付けられたコメントが楽しく読めた。 花や風景を見て感じること思うことが、 「絵を描くこと」を通して自然に語られていた。 (横須賀中央駅近くで食べた 手打ちラーメンが、うまくなかった。残念。) * 京浜急行を横浜方面に戻って、 黄金町駅で降りる。 半信半疑だった映画館「シネマジャック&ベティ」 に向かう。 「横浜日劇」は閉められたままだが、 シネマベティで小泉今日子の「空中庭園」をやっていた。 シネマジャックも「NET CINEMA」となって、 新たな動きを見せていた。 これはもう見るしかないと 「空中庭園」を見る。 まずは、こうした映画が 東京と同時に横浜で見られることを喜びたい。 (でも、客は10人程度となかなか入らないんだよね。) WOWOWを導入したことで、 録画したり見たりするものが増えている。 ちょっとそれどころではないという気持もある。 (加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」 に立ち止まったままだということを 思い出しているわけ。) これが10月21日だから、 そのあと国分寺の実家で一泊し、 帰りに2本の映画を見る。 すぐに、藤沢周平の「蝉しぐれ」を買って、 雑用の合間に読んだりしていると、 突然、WOWOWが導入された。 まあ、こんな展開で、 いわゆる集中力を欠いた 散漫な状態なんだよね。 * 今日は天気も良さそうのなので 出掛ける予定だ。 昨日10時から「いま、会いにゆきます」 (WOWOW)を見る。 よくできた映画だ。おおいに感心する。 (わたしにはWOWOWに加入しなければ、 なかなか見られなかった映画かもしれない。) ベスセラー小説(市川拓司)の映画化。 映画は興行収入48億円超え、 ハリウッドでもリメイクが 決定したという。 川が流れ、雨が降る。 水が滴る廃虚は、 明るく人が再生していく空間でもある。 それは、絵本に書かれた世界でもある。 だから、扉の向こうは死の世界に繋がっている。 でも、死の世界もけして暗くはない。 監督は土井裕泰。 そして撮影(柴主高秀)、 美術(種田陽平)、照明(上田なりゆき)といった スタッフの力も見逃せないだろう。 わが家では、テレビの買い換え、 BSデジタルのアンテナの設置と、 どんどんデジタル化し、高画質化がすすむ。 WOWOW、CSなどの有料放送への誘惑もすぐ目のまえだ。 しかし、いまは「DVD化という作業」を 優先させたいという気持があるので見合わせていた。 それが、かんたんに一本の電話の誘いで WOWOWに加入するこにとなった。 来年の1月まで無料で、その後の解約も可能だというから、 なかなか断れない(前々から入りたいという気持ちがあるからな)。 そこで、さっそく、昨日は市川崑監督・吉永小百合主演「映画女優」、 ジェームス・ディーン没後50年周年記念で「ジャイアンツ」、 塚本晋也監督「ヴィタール」を録画する。 わが家のDVDレコーダーでは、 デジタル、ハイビジョンには録画できないので、 「映画女優」と「ジャイアンツ」は、 実際に見てその画質等を確かめる。 さすがにきれいだ。 デジタル、ハイビジョン化の実現は、 録画ではなく、その場で見たいよね という気持ちを起こさせる。 これが、月額2415円で手に入る。 もちろん映画だけじゃなく 音楽、芝居も、サッカーもあるという話だよね。 * 現在、映画は映画館で上映したあとに、 高画質のDVDが売られ、レンタルされる。 同時にハイビジョンで有料放映される という展開になっているんだと 今月のプログラム(「いま、会いにいきます」 「2046」「ハリー・ポッターとアズガバンの囚人」など) を見て遅ればせながら実感する。 「父ありき」「男と女のいる舗道」「秋日和」「ラスト・エンペラー」 「アレキサンダー大王」「シテール島への船出」・・・・・・、 と個人的に録画したビデオをDVD化する作業が続く。 録画状況の確認もあるので部分的に見ることになる。 テレビからビデオに3倍モード録画したのもの多い。 だから、それなりの映像なのだが、 その映画の良さは十分わかる。 * 「父ありき」の親子が並んで川に入って釣りをするシーン。 母と娘の二人暮らし。お互いの気持ちを思いやる。 母は娘を嫁にだす。結婚式を無事に終えてアパートに帰る。 ひとり布団を敷く。そのうえに正座し座っている母(原節子)。 という「秋日和」のラストシーンなど。 * 映画は映画館のスクリーンで見る。あくまでも、 ビデオやDVDは確認や参考に見るものと思ってきた。 基本的には変わらない。 ふたつの映画作品(黒土三男監督「蝉しぐれ」、 塩田明彦監督「この胸いっぱいの愛を」)は、 人を愛することがテーマだ。 そして、この恋は胸を痛める切ない恋であることが、 誰が見てもうまく伝わってくる。 どちらもふつうの恋としては成就しないが、 深く胸のうちにしまってある想いである。 「蝉しぐれ」では、男はそれを 「生涯の悔いとしております」と彼女に伝えることができる。 (そのふたりにとって最後の再会は、 映画にとって一番美しいシーンとなっている。) また、「この胸いっぱいの愛を」では、 20年前にタイムスリップしたことで、 「和美姉さん」への想いを確認する。 この映画は、さらに死と向かい合って 生きることの意味を重ねる。 このところ、松田優作を思い出していたところだった。 それは、加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」において、 「批評の酵母はどこにもある」ということの一例として、 「ブラック・レイン」1989(リドリー・スコット監督) での松田優作の「怪演」の意味を問い評価してみせていたことや (初めから日本語の台詞は訳されない(字幕なし)が、 忠実に日本語で演じてほしいという指示があったところ、 松田優作だけが理解し意識的に 過剰な日本人を演じて見せたという。 わたしは、もともと現実の死と向き合っていたことから、 異様な熱気がこもった「怪演」となったものという 理解をしていた。実際、この映画が松田優作の遺作となった。) また、つい最近、女優・原田美枝子がNHKテレビで、 「松田優作には百回貶されても、 一度褒められると本当にうれしかった。 松田優作も黒澤明監督(「乱」1985に出演している)も、 わたしにはそいう人だった。」 と語っていたのを聞いていたことなどがあった。 * 村川透監督+松田優作主演作品(撮影・仙元誠三)は、 「最も危険な遊戯」(防衛庁などの国家権力に対し ひとりで挑戦する殺し屋を演じ壮絶なラストを迎える。)、 「殺人遊戯」1978年、そして「処刑遊戯」1979年と、 映画はやはりアクション映画だよね、 という熱心な多くの映画フアンから喝采を浴び、 勢いのある映画を見せてくれていた。 そこに、さらに角川資本が参加し、 原作は大藪春彦で「甦える金狼」1979 (昼は平凡なサラリーマン、夜は身体を鍛えて巨大資本と闘う。)、 「野獣死すべし」1980と続く。 * それ以降の松田優作は映画俳優として、 一本一本の映画に真剣に取り組む。 それぞれの役柄が、演技を越えて、 まさに、映画の世界にひとりの人間として 生きて存在して見せることができる貴重な 存在だったと思う。 森田芳光監督「家族ゲーム」1983、 「それから」1985といった傑作がある。 一方、かならずしも成功していない ように思えた鈴木清順監督「陽炎座」1981、 吉田喜重監督「嵐が丘」1988などもある。 わたしには深作欣二監督「華の乱」1988の 有島武郎役は、最後の日本映画となったものとして 強く印象に残っている。 (松田優作は原田美枝子が黒澤明監督「乱」に 出演することを大変よろこんでくれていた。 そして、その後が大変だとも言ってくれていた。 その翌年に深作欣二監督「火宅の人」に出演し、 それを見た松田に「乱」とは別人だったなと褒められた。 それが凄くうれしかったと、原田は語っていた。) page256 華の乱 99.2.14 page261 火宅の人 99.2.11 * 昨日は、黒土三男監督「蝉しぐれ」と 塩田明彦監督「この胸いっぱいの愛を」を 国分寺の帰りに「キネカ大森」で見る。 昨日は久しぶりに元職場の友人と「関内」で飲む。 いままでもしたことがなかったのに 映画の話になった。 じぶんの今まで見た映画で、 凄くいいと思っている日本映画が 2本あるという話になった。 「赤い教室」と「蘇える金狼」だという。 そして、最近見た映画では、 「ヒトラー〜最期の12日間〜」 SPACE83ヒトラー〜最期の12日間〜 2005.8.22 がよかったが、「ルパン」は詰まらなかったという。 なるほどねと納得して話を聞いていた。 お互いにきっと、 まだまだたくさん知らないことが あるのだろうと思う。 ふつうに燗した日本酒を飲むのも久しぶりだ。 こんなふうに人生のなかで、映画をふつうにうまく出会って、 つきあっているということがなんだかうれしかった。 * 「天使のはらわた 赤い教室」(にっかつ)1979については、 マイ・バック・ページを参照。 page134 天使のはらわた 赤い教室 00.12.13 「甦える金狼」(角川+東映)1979は、 大藪春彦原作+村川透監督+松田優作主演作品。 加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」を読了。 ここから先にすすんで、 はやく「今村昌平の世界」に 戻りたい気持もあるが、 ここはもうしばらく、 この本に立ち止まろうと思う。 * 今日はこれから歯の治療と夕方には 「関内」にでかける予定だ。 昨日の夜は「みそラーメン」を食べる。 まあ、特別な意味はないのだが、 久しぶりだった。 * ビデオのDVD化しながら、 タイトルの映画の時間数よりも 多くなっているビデオあることに気づく。 タイトルの映画のうしろに、 思いがけないものが録画されている。 ヒチコック監督「汚名」「三十九階段」には、 村上龍の「RYU’S BAR」という番組 の最終回が録画されていた。 ここには柄谷行人がゲストで出ている。 こういうふうにテレビに出る柄谷行人は 最初で最後のようなめずらしいものだ。 「終わりなき世界」(柄谷行人+岩井克人)に 村上龍が触れているので、 どうも1990年頃のものだとわかる。 (もう15年も前のことなんだよな。) 平和憲法の評価などについて語っている。 * そして、これもすっかり忘れていたものだが、 ヴィム・ベンダース監督「ベルリン天使の詩」には、 ミュージカル「ミス・サイゴン」の オーディションから初演までの制作過程を追ったドキュメント とプロデューサーであるキャメロン・マッキントッシュの 生い立ちやインタビューが録画されていた。 (これは1992年の正月のNHK・BS番組。) * DVD化されたビデオは未練が 残らないように毎日捨てていく。 * (加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」)P96-7 「わかる」「納得する」「ありありと心に感じる」 という小林秀雄に対して切り返し、 ポストモダンのデリダの「現前の形而上学」批判 (「ありありと感じる」(=現前)に基礎をおく哲学思想は、もはや無効だ。) を対置し、批評は「わかる」ことの上に立つのか。 「わかる」ことの切断の上に立つのか。と問う。 テレビのブラウン管がプツと切れて、 32型の液晶テレビを購入し、 BSデジタルのアンテナを 取り付けるという展開になることなど、 2か月前には全く考えていなかったことだ。 新たにDVDに録画するものが どんどん増え続けている。 確実にBSデジタル・ハイビジョンによる テレビ映像の高画質化がすすんでいる。 ただそれは、映画の高画質を再現して見せる こと以上のことはができていないようにも思う。 * DVDレコーダーを購入した理由のひとつは ビデオ(400本以上か)のDVD化だった。 これは、部屋の省スペース化も 実現することにもなる。 長年の累積でもあり懸案事項でもあった。 いよいよ加速させようと思う。 (画質や記録性を考慮しながら、 もうただただ捨てるという判断も必要だよね。) * 加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」を 引き続き読んでいる。 「加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」を読み始める。 なかなかおもしろい。」 と9月15日にここ書いている。 それから、テレビを買い換え、 「今村昌平の世界」を見に出掛けたり、 井伏鱒二著「黒い雨」、古山高麗雄著「断作戦」など を読み継ぎ、そして柄谷行人のことを 気にしたりして中断していた。 昨日から、この本をアタマから読み始めた。 やはり非常に面白い本だ。 一字一句ていねい読み進めている。 * 昨日は19時過ぎにテレビを見ながら食事。 今日の「スマスマ」に小泉今日子が 出演することを知る。 そうか、今日は月曜日だなと思い、 テレビは、そのまま、20時から「フジテレビ」を見る。 「ヘイヘイ」では、どうも「ダウンタウン」と ゲストの好みのレストランがつくる高価な料理を スタジオで食べる趣向がどうも気に入らないが、 ボイストレーニングなどで鍛え直し4、5年ぶりの ツアーを開始した元気そうな「郷ひろみ」が登場。 そして復活「鈴木あみ」と「千原兄弟」が出て、 何故か昔のつながりの話をしていた。 奇妙な取り合わせだった。 21時から「月9」の新ドラマ「危険なアネキ」。 伊藤美咲と森山未来が姉と弟。 これがわたしの予想を超えて、 なかなか愉しめたことに驚く。 さて、いよいよスマスマ(SMAP×SMAP) の小泉今日子。映画「空中庭園」の宣伝の意味も あるのだろう、6年振りの登場だという。 「酒は家では飲まないが外で飲むときは、 酒は、記憶をなくしてこそ酒というのを信条としている。 (あぶなくない?)色っぽくはならず「おっさん」 みたいになってのんでいる。 普段は、出不精で家から3日は出なくても大丈夫。 夜は10時には寝て、朝、原稿なんか書いてる。」 いやー、さすがにいいよね。 相手をするSMAPもいい。 みんなが小泉今日子の フアンのようで気持がいい。 中居クンの提案「木村拓哉と小泉今日子の共演が見たい。」 というのに、つい本気で共感した。 * なかなか22時に寝て5時に起きることができない。 昨日は夜中の2時過ぎまで、 加藤典洋著「僕が批評家になったわけ」を読む。 まあ、そのくらいこの本に夢中になっていた ということかな。 古山高麗雄の戦争三部作1「断作戦」を読了。 感銘を受ける。なかなかうまく言えないのだが、 かねてから古山高麗雄の生き方に強く共感するものがある。 また、国家や戦争ということを考えるとき、 この古山高麗雄が残した「小説作品」は 大変貴重なものだと思う。 * 15日19時からBSデジタル(BS-i)で、 映画「季節のなかで」を見る。 1999年のサンダンス映画祭でクランプと観客賞の ダブル受賞。監督はトニー・ブイ。 現代のベトナムが舞台。 監督の脚本に共感したハーベイ・カイテルが 制作総指揮にあたり出演もしている。 映像できちんと映画を語るということができている。 台詞が抑制され映像がゆっくりと流れる。 音も繊細だ。なかなかの佳作だ。 昨日アップしたものを読み直す。 どうしても気に入らないところを修正・補足する。 (古山高麗雄の戦争三部作「断作戦」を読み継ぐ。) この「ネット・リュミエール」をスタートさせたのは 2002年の2月だが、 過去に見た映画作品を時系列で遡っていった 「マイ・バック・ページ」 は1998年3月までとなっている。 だから、「ネット・リュミエール」は、 この1998年3月から始まっているともいえる。 * 昨日、「吉岡忍・吉田司対談」について触れたが、 クォータリー[あっと] (編集/パラグラフ/オルター・トレード・ジャパン)という雑誌を 偶然知って、0号、1号を続けて目を通す。 柄谷行人「革命と反復・序説」の連載が 始まったということで買い求めたわけだが、 上野千鶴子「生き延びるための思想」、 「コミュニティシネマのもたらす革命」(岩崎ゆう子)などと なかなかいいよねという感じだ。 1号でも、連載として、柄谷行人「革命と反復・第一章 永続革命」、 上野千鶴子「ケアの社会学」、特別記事として映画監督・佐藤真が語るなど。 そして、デザイン(は鈴木一誌+武井貴行)も悪くない。 (鈴木一誌の「デザイン覚書」があるのもいい。) * 柄谷行人の「トランスクリティーク」という言葉に接っしたのは、 「文学界」(1998年8月号)の 「再びマルクスの可能性の中心を問う」(聞き手/浅田彰)が最初だった。 もともと、この「文学界」は、 丸山健二「いつか海の底に」(後編)が 掲載されるので、心待ちにしていた。 だから、凄く得した気分だったことを思い出す。 * 柄谷行人「革命と反復」の新連載は、 「トランスクリティーク」以降の 新展開ということになるのだが、 わたしの中でも、 1998年から現在までと、 これからの展開をじっくり 考えてみようと思う。 気になっていることを探して、 うまく見つけられないまま、 関心を持った本や雑誌を手に取り、 拾い読みする。 なかなか、 やろうとしていたことへ向かえない。 古山高麗雄の戦争三部作「断作戦」を読み出す。 * うまく眠れなかったと思いながら起き出し、 持続的思考ができる環境になった じぶんをあらためて思う。 (とにかく、夜10時に寝て朝5時に起き、 1時間散歩するという展開に戻そうと思う。) * 「真珠湾攻撃がなければ広島、長崎の原爆投下はなかった。」 今年の8月、広島に訪れた原爆投下したアメリカ兵は、 確かに「リメンバー・パールハーバー」と主張し、 謝罪の言葉はなかったことにも通じる話だ。 だから、「戦後」の出発点を 1941年12月8日に置くという発想、 その背景にある「熱狂する大衆」、 さらに「熱狂する戦後民主主義」という視点など なかなか興味深い対談になっていた。 (クォータリー[あっと]1号/吉岡忍・吉田司対談) BSデジタル番組/NHKハイビジョン特集 「アジア・知られざる道を行く」 を見る。三夜連続の第1回目。 昨日は、「“ビルマ”ロード〜 宝石街道800キロを行く」 というタイトル。 ミャンマー北部を通ってインドへと続き、 中国とも国境を接するビルマ・ロード。 外国人の撮影が入ったのは初めてだという。 ビルマ・ロードと聞いて、 古山高麗雄の戦争三部作を まだ読んでいないな、と思う。 だから、金鉱を掘り当てるという夢と失望が入り交じる ゴールド・ラッシュの賑わいや 少数民族の生活の変化なども興味深いものがあったが、 印象的だったのは、 ミッチーナで、日本軍に2年間 雇われていた元気な老人(81歳)の話が聞けたことだ。 (この場所で英米軍と日本軍が戦い英米軍の圧勝となる。) 日本人には親切され日本語も教わったと、「君が代」を 上手く歌ってくれた。そして、 「戦争なんて子供の喧嘩と同じだ。 それぞれどちらもあいつが悪いと言う。 日本軍と英米軍がこのビルマで戦った。 関係のないビルマ人はいい迷惑な話。全くの被害者だ。」 とたんたんと語る。 ところで、ハイビョジョン撮影の意味だが、 小型のカメラで少人数編成スタッフで 比較的容易に高画質の映像撮影ができた ということか。 * フーコン渓谷のタナイで、 象を使って農業をやっている 少数民族に出会う。これこれで貴重な映像だが、 古山高麗雄の戦争三部作のひとつが、 「フーコン戦記」であること思い出す。 BSデジタル番組は、 当面デジタルのまま録画はできない。 (DVDレコーダーを購入時に、デジタルへの 対応は考えないという選択をした。) 昨日は、20時から山口百恵主演の 映画「エデンの海」1976(NHK衛星第2)を見る。 (西村克己監督自身による日活版1963(和泉雅子、高橋英樹)のリメーク。 原作:若杉慧、脚本:馬場当。1950年に鶴田浩二と藤田泰子の映画化もある。) デジタル画面の良さがわかる。 BSデジタルが見ることができるようになった。 昨日は、さっそく映画を見る。 BS朝日で、 10時からマジット・マジディ監督「運動靴と赤い金魚」1997、 (BS朝日などの民放の無料放送は、 ノーカット・字幕スーパーだが、CMが挿入される。) NHKデジタルHVで、 13時5分からフェデリコ・フェリーニ監督の名作「道」1954、 14時55分からチャン・イーモウ監督・チャン・ツィイー主演の 「初恋のきた道」2000、の3本を見る。 とにかく、こうしてじっくり、 映画を「デジタル」「デジタルHV」で見るのは、 始めたの経験である。 いまさらなのだろうが、 さすがに画像はきれいだ。 とりわけ、「初恋のきた道」の美しさは、 スクリーンで見ているようで驚く。 こうして、自宅ですぐれた映画が 質の高い映像で、見られるということは 凄いことだと思う。 マイ・バック・ページpage36 初恋のきた道 01.6.30 「来るべき映画のために」ということを前回書いた。 あとは、やるべきことをやっていけばいい ということで、ちょっと小休止している。 また、一方では読んでおきたい本などが 溜まっているということなど、 相変わらず気にしながら、 昨日は、飲み過ぎた体調の不良 (なかなか有意義な一日ではあった。)の中で、 わたしにとって、いま一番の関心事である BS・CSアンテナの設置に再挑戦する。 これがなかなか簡単ではなかったが、 どうにか夕方には完了。 さすがにきれいな画面だと感心する。 そして、これだけの放送枠が増えたことから、 まだまだ未開拓な分野が残されているいんだと感じる。 いつのまにか、机の回りに本が乱雑に積まれ、 足の踏み場に気をつけながら歩くようなことになっていた。 昨日は、そうした本を本棚へ並べたり積みなおしして、 部屋を掃除する。 * 「来るべき映画のために」と考え、 映画について書きだしてから、 途中のブランクが1年半あるのだが、 実質5年ぐらになるだろうか。 もう、いい加減に「来るべき映画」にいついて、 もっと具体的に語るべきだと思う。 この5年間、既成の「映画批評」は読まずに、 スクリーンに上映され見たすべての映画ついて、 じぶんで見たまま、感じたまま、思ったままを書いてきた。 (400本近くの映画について書いてきたことになる。) * ここで、明確になってきたことがいくつかある。 ひとつは、わたしたちの映画づくりは、 制作から上映までの流れと循環を 自分たちのものとして展開するということだ。 映画はつくってしまえば終わりということでないということである。 もうひとつは、そのための映画批評は、 監督・原作・脚本・撮影・照明等のスタッフ論を踏まえた作品論であり、 上映までの運営スタッフ論までも視野に入れたものでなくてならない。 それは、優れたノン・フィクション作家のようなイメージに近くなる。 また、映画作品は、多くの人たちに見られることによって、 あらゆるジャンルも、制作形態も、そして、 制作側の意図をも超えた存在として自立し、 あらゆる先入観なしに見られるものとして存在する。 * この10月から新たなスタートだと前に書いた。 それは、「来るべき映画」に向けた展開が 具体化していくということでもある。 昨日で「今村昌平の世界」の コメントをひととおり書き終える。 最後の「カンゾー先生」1998の おわりの部分をここに抜き書きしてみる。 もう少し整理し「シネマ・スペース」に アップすることになるが、 ひとまずやれやれという気分である。 * 岡山の上空の雲の中を飛ぶB29。 日本の敗戦が間近だと空襲するアメリカ兵に語らせ、 空襲警報にあわてて逃げる人たち俯瞰して捉える。 カメラは地上に降ろされ、 警報に構わずに「淫売する」海辺の小屋を映し出す。 走って来る男に気づく。 小屋から覗くソノ子(麻生久美子)と相手の若い男。 二人には気づかずに海辺を走る白い背広の男。 山下洋輔の音楽が鳴り出す。 若い男がソノ子に話す。「カンゾー先生じゃ」。 海が見える畑の一本道を走るカンゾー先生。畑にしゃがんで、 そばの大根を抜いて囓る。 これが、カンゾー先生の冒頭のシーンだ。 そして、戦時中という田舎町においても、 真っ当な理屈が通らない軍部の横暴さや 庶民の貧しい暮らしなどが描かれていく。 (ここで気になったので録画したビデオを捜し出して見る。 三倍モードで録られていて映りが悪すぎる。 これでは映画の良さは半減する。 これでは、まともに批評ができないとあらためて反省する。) 急いでラスト・シーンを確認する。 鯨が逃げていくのが見える。ぴかっと光る。 カンゾー先生「なんじゃー爆弾か」キノコ雲があがる。 ソノ子「神風じゃろうか」。 海上のふたりと(原爆の)キノコ雲を 俯瞰して捉えて終わればいいのだと思う。 実際の映画は、 「肝臓のかたちをした雲じゃ。えろう肥大している。」 キノコ雲が肝臓のお化けのようになり、 終いには色も塗られた画面いっぱいの絵になって終わる。 (カンゾー先生の声「戦争のすべてを恨んでる姿じゃろう。」) 空爆するアメリカ兵の会話から始まったこの映画は、 急患の治療を終えた帰りの海上で、 鯨と格闘し、鯨を遠くへ見送ったところで、 ぴかっと光る爆弾のようなものに遭遇する。 キノコ雲が見られ不気味に空に広がりだした。 海上の二人の船が小さく漂う(俯瞰)、というように終ればいい。 「戦争のすべてを恨んでる姿じゃろう。」 と言わせるのは無理だと思う。(2005.10.4) 昨日は、「今村昌平の世界」の最終日。 テレビ番組「遠くへ行きたい おれの下北」、 テレビ・ドキュメンタリー「ブブアンの海賊」、 そして「カンゾー先生」を見る。 「赤い橋の下のぬるい水」は、 おまけに見てもいいなと思ったが、 「カンゾー先生」が、なかなか、いい映画だったので、 これで「今村昌平の世界」を打ち止めとした。 9月10日から10日間、 映画15本、テレビ・ドキュメンタリー6本を 見たことになる。 * 「カンゾー先生」は、このネット・リュミエールでは、 風邪をひいて、家で休んでいるときに録画したビデオ を見た感想のなかの一つにある。 バックページ190page190 ビデオで見た映画など 00.1.20 なんでこんな映画をつくっているのさっぱりわからない。 ヒロシマへの原爆に岡山の島から戻る海上で遭遇。 そして鯨にも遭遇。娘と鯨の格闘。 映画の言いたいことがこめられているラストだが、 肝臓病の蔓延と原爆のイメージをダブらせて見せ、 「黒い雨」にも繋げて今村監督は満足なのか。 ここでも原作が坂口安吾で「黒い雨」も井伏鱒二ときて、 これで映画はいいのかなと思ってしまう。(2000.1) いま、全作品を見直してきている ところからいえば、 大変失礼な言い分だなとわかる。 「なんでこんな映画をつくっているのさっぱりわからない。」 と言っているように、当時の私には、 「楢山節考」1983、「女衒ZEGEN」1987、 「黒い雨」1989、少し間が空いて「うなぎ」1997、 そして「カンゾー先生」1998と 今村昌平が撮ってきている意味が理解できなかった。 だから、どうしても、私には見ておきたい映画ではなかった。 そんな気持ちで、じぶんで録画したビデオの一本として見た感想を述べている。 * 昨日はスクリーンで見ることで、 山下洋輔の音楽にのせて、 よく走る「カンゾー先生」(柄本明)の 気持ちがよくわかったのだ。 ただ、肝臓病の蔓延と原爆のイメージを ダブらせて見せる画には今回も疑問を残す。 * 「赤い橋の下のぬるい水」については、いま、また読んでみる。 シネマ・スペースSPACE8 赤い橋の下のぬるい水 02.1.27 これは、たまたま、ネット・リュミエールを始めるに あたって見た映画でもあって力が入っている。 ここから、今回の「今村昌平の世界」を見直す という展開になっていることがわかる。 井伏鱒二著「黒い雨」を読み終わらないまま、 映画「黒い雨」1989を見ることになった。 スタッフの字幕に、脚本に石堂淑朗、 撮影が川又昂と出てくるのを見て、 松竹時代の大島組が参加していると思った。 それでいて、照明は岩木保夫、録音、紅谷愃一と 今村組が続く。音楽は武満徹。 そして、なぜか文部省特選とある。 * 原作のポイントをきちんと押さえながら、 まさに今村映画となっていたことなど、大いに感心する。 原作の地の文にあるのだが、 「正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい」ということが、 なんでわからんのじゃ。 と主人公(北村和夫)に言わせている。 * これから、今日も「川崎市民ミュージアム」に出掛ける。 「カンゾー先生」「赤い橋の下のぬるい水」を見る予定。 「今村昌平の世界」のコメントを 「女衒ZEGEN」の一部まで書く。 これから、「川崎市民ミュージアム」に出掛ける。 今日は、「黒い雨」と「うなぎ 完全版」を見る予定。 「今村昌平の世界」は明日まで。 なんだか自由なうまい展開なのだが、 さきほどやっと「楢山節考」を書き終える。 「楢山節考」での辰平(緒形拳)の意味するところが、 書きながらわかってきた。 それは、「神々の深き欲望」の亀太郎(河原崎長一郎)と 同じ「親殺し」という役回りを担う存在だということだ。 すこし休んで、「からゆきさん」「ええじゃないか」 「女衒ZEGEN」と書き進める。 * 映画「ええじゃないか」1981が、 大きなオープンセットが組まれ、 撮影に入ったことを聞いたとき、 なんだか凄く羨ましかった ことを思い出す。 もう少し、ほどほどに飲むということが できないのかね。 懐かしい来客があり、 昨日は昼から楽しんでしっかり飲む。 客が帰るとどうしても寂しさが残るよね。 さーてと、気を取り直し、 もう一眠りするか。気分は10月から気候もよくなり 新たなスタートだと思っている。 (6:50) * 9時過ぎに起きだし、井伏鱒二著「黒い雨」を読み継ぐ。 テレビ「フアイト」見て、そのまま国会中継を見る。 民主党の前原代表の質問は新鮮に聞こえる。 * じっくり読み味わうこと、 じっくり考え書くこと、 じっくり見て考えること、 まあ、そんなことを積み上げていく。 さて、これから「今村昌平の世界」のコメントを 「復讐するは我にあり」から書き出す。 大島渚著「失って、得る」という本を 偶然図書館で見つけ借りて読んでみた。 脳出血で倒れれてから、全快しない状態で、 映画「御法度」を撮ったころに出されたものだ。 ここに変わらない大島渚がいて、 10代の頃のように大いに勇気づけられた (まあ、10代から20代の若い人向けに 書かれたものなんだけどね)。 「今やれないことをやらなかったら、 一生やれないということなんだと思った。 じぶんの人生の中で1999年という年 にしか撮れない映画だった。」 「うまくやれるかどうかわからないけれども 今やる。そいう姿勢が大事なんだと僕は思った。」 マイ・バック・ページ(1999年12月-1月)page195 御法度 99.12.9 この「御法度」が面白かっただけに、当時、 一気に大島渚について書こうと 思ったができなかったことを思い出す。 この4月から、 1967年、1968年という時代を考えている。 それは大島渚論と重なる。 昨日の天気は悪くなく、 昼には「川崎市民ミュージアム」に 隣接する公園内を散歩する。 でも、折角の日曜日だが、 人出はまばらだった。 * 「今村昌平の世界」では、 この3日間で、次の6本見たことになる。 「にっぽん戦後史 マダムおんぼろの生活」1970 「復讐するは我にあり」1979 「楢山節考」1983 「ええじゃないか」1981 「女衒ZEGEN」1987 他の映画は、強い関心を持って見ている。 それは、「楢山節考」を評価していなかったことから、 その後の今村作品への関心が薄れていたといえよう。 今回は、「未帰還兵を追って」1971、 「からゆきさん」1973などのテレビ・土キュメンタリーも上映され、 それを見ることで今村映画に近づくことができる。 「からゆきさん」1973の延長に「女衒ZEGEN」1987がある。 いま、映画が撮られた時代と映像化された時代を思う。 そして、映画にして見せる今村監督の圧倒的な力を思う。 やっぱ凄いよね。ということだが、あと2日間で、 (10月1日)「黒い雨」1989 「うなぎ 完全版」1997 (10月2日)「カンゾー先生」1998 「赤い橋の下のぬるい水」2001などを見る予定だ。 今日は台風の影響で天気が悪い。 こんな日に出掛けなくてもと思うが、 これから、川崎市民ミュージアム「今村昌平の世界」にいく。 「からゆきさん」「ええじゃないか」「女衒ZEGEN」 の3本を見る予定だ。 今日は「シネマ・スペース」に 8月22日に銀座(「銀座テアトルシネマ」)で見た オリヴアー・ヒルシュビーゲル 監督「ヒトラー〜最期の12日間〜」を アップしました。 * 次は、9月10日から見始めた「今村昌平の世界」 をアップすることになるが、これは10月2日に終わるので、 そのあとに、できれば、 わたしなりの「今村昌平論」として、 まとめてアップしたいと思っている。 今日もこれから、川崎市民ミュージアムで、 「復讐するは我にあり」と「楢山節考」を見る予定だ。 今日は「シネマ・スペース」に 8月7日に銀座(「銀座テアトルシネマ」)で 見たマイク・リー監督「ヴェラ・ドレイク」をアップしました。 まだ戦争の影を落とす、1950年の慎ましい イギリス庶民の生活が 再現されている。 「ロケは古い病院で行われ、 その中にアパートなどのセットがほとんど すべて作りあげられた」という。 マイク・りー監督は1943年2月20日生まれ。 当時は、まだ7歳だった。「戦後のすぐの時代は、 どこもかしこもくすんだような色合いに見えたし、 実用的なものしかなかったんだ」と語る。 なかなかうまくことがすすんでると、 思いながら、夕食をすませて油断しているところで、 つい昨日は不本意ながらテレビで映画「黄泉がえり」 を見てしまう。CMの多さに辟易しながら、 竹内結子、石田ゆり子、哀川翔、 山本圭壱、そして田中邦衛などの ベテラン俳優と中学生役の長澤まさみなどの新人と、 なかなかの顔ぶれに驚く。 そうか、草薙剛が主人公なんだよね。 (でもこの草薙くんの存在がどうもよくわからなかった。) 「黄泉がえ」って死者が生き返る、愛するものが生き返る さまざまな家族の物語は映画的には面白いとは思った。 亡くなった年齢で蘇るという現在とのギャップを この映画は自然に受け入れていた。蘇った兄との別れの キャッチボールなんかよかったな。 * 今朝方夢を見たのでめずらしく遅く起きる。 この映画「黄泉がえり」が影響している。 2005年9月20日 今日は「シネマ・スペース」に 7月24日に渋谷(シネマ・ライズ)で 見た小栗康平監督「埋もれ木」をアップしました。 * これもなかなかうまく評価できない映画のために、 まあ、上映中にはアップすることはないと思っていた。 もう少し時間があればと保留していた感じだが、 見てすぐに、ここに書いた感想のままになっている。 結局うまくこの映画よさは見つけられず、 今日は、少し言い訳を加えてアップする。 今日は久々に「シネマ・スペース」に 7月1日(映画の日)に横浜・本牧で見た クリント・イーストウッド監督「ミリオンダラー・ベイビー」と スティーブン・スピルバーグ監督「宇宙戦争」を アップしました。 大変遅くなったが理由はある。 それは、上映中の映画をあまり褒めてもいないのに、 周章ててアップする必要はないなと思ったこと、 いわゆる「ネタバレ」になることが気になったこと、 外国映画は、どうもどこか本当のところよくわからないなと 思っていること、などなどである。 うーん、いま読みなおして思ったのだが、 このふたつの映画について書いている 「アメリカの死への暗い情念」ということが、 うまく言えてないことがどうも問題だったようだ。 ここであえてつけ加えれば、 それは、アメリカ人が持つ「戦争」への思いだと言える。 「人を殺すな」ということが、 多くのアメリカ人には必ずしも正義とはなりえないということだ。 しかし。世界中どこにも、 「聖戦なんてありはしない」(今村昌平)んだよ。 * 今日は父の命日で母の誕生日でもある。 今日は実家の国分寺に出掛けることになっている。 2005年9月17日 昨日とりあえず、今村昌平監督「豚と軍艦」のコメントを書き終えたのだが、 明日は「川崎市民ミュージアム」に出掛けることはやめようと思う。 できれば全部見たいよねと意気込んでみたが、 なかなかそうもいかないことがわかってきた。 そこで、このネット・リュミエールにすでに載せている 今村昌平監督作品については今回は見送くることにした。 それでもプログラムを数えると、 テレビ・ドキュメンタリーも含めて 10月2日までに7日で、あと15本見ることになる。 page35 にあんちゃん01.7.7 1959 page116 にっぽん昆虫記 01.2.12 1963 page27 赤い殺意 01.7.27 1964 page28「エロ事師たち」より人類学入門 01.7.21 1966 page10 神々の深き欲望 01.11.4 1968 SPACE8 赤い橋の下のぬるい水 02.1.27 2003 テレビのブラウン管がプツっと切れて、 音が出るけど、見られなくなったのは 足首を捻挫した日(8月26日)の翌日だった。 泣きっ面にハチみたいに感じでもあった。 いろいろと迷ったあげく、やっと 9月14日に32インチの液晶テレビに買い換えた。 そのまま見ると地上波の映りが悪いということが ずっと気になっていた。この機会に、 昨日、BSの視聴、すべての録画もできて 地上波もきれいに見られる方法を見つけた。 10日、11日で見た今村映画のコメントを 今日中に終わらせないといけない。 昨日から秋らしくなってきた。 気持ちはいいよね。 2005年9月15日 なんとなくだが、いろんなことが、 この10月から始まるよ。 といった気分だ。 足を地に着け、うーんと踏ん張りどころだよな。 昔ながらの友人たちと飲みながら、 大いに笑って雑談する。 ところどころに本音があり、 そして深くなり過ぎたこともあるが、 なにもないよりあったほうがいいという つきあいもある。 * 加藤典洋「僕が批評家になったわけ」を読み始める。 なかなかおもしろい。 昨日今日と半端じゃなく 暑さがぶり返している。 いま、カレンダーを見て、 右足首を捻挫して20日になることがわかる。 そうか、まだ歩けても走ることはできないな。 佐野眞一「阿片王 満州の夜と霧」と 梯久美子「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」の ノンフィクションと町田康「浄土」の小説。 音楽著作権のことを調べていくと上映方法が決まらないと すべてをクリアすることが難しいことがわかる。 どうしても既成の音楽でなくてはならないのかと 突き詰めると怪しくなる。ここは、すべてオリジナルで いくというのが結論だ。 の音楽も入れ替えた(9月5日)。 昨日、衆議院選挙の自民党圧勝という結果をテレビで見ながら、 わたしの30日間の夏休みが終わることを思い出す。 まあ、夏休みといっても気分だけだから、 かえって忙しかったりもしているが、 それなりに休暇を楽しむ気分は堪能できた。 こちらは夏休み気分で見ているからなおさらだよね。 いくつもの選挙区にドラマがあり興味が尽きなかった。 とはしっかり決別し次の選択へという流れだろう。」 (8月9日)と書いたが、そうはならなかった。 選挙は個別候補者の選挙区における闘いということなのだろう。 それは、候補者には候補者そぞれの戦術があり、 有権者には有権者の好き嫌いという感情が 根っ子にあるということのだろう。 その意味では民意はそれなりに健全に働く。 高投票率の結果の多くは自民党と旧自民党の候補者に向けられた。 「次への選択」への受け皿として「民主党」(その候補者も)に 新たな魅力が感じられなかったということなのだろう。 まあ、そもそも「次への選択」などという発想ではなく、 「やるべきことをちゃんとやってよ。誰でもいいから。」ということか。 箱根に泊まりで行ったりと友人たちとの飲み会に楽しく参加する。 「ヒトラー〜最期の12日間〜」を8月20日に銀座で見る。 そして、9月10日から「今村昌平の世界」と題し全作品の上映が 川崎市民ミュージアムで始まった。 出来るだけ見たいと思っている。 映画はやはり大きなスクリーンで見るものだと思う。 10日「盗まれた欲情」「果てしなき欲望」、 11日「未帰還兵を追って 第一部 マレー篇」 「11’09”01 セプテンバー11」 「豚と軍艦」を見る。 |